イヌンガ・ギヒングワ!

イヌンガ・ギヒングワ!
2021年1月28日 イヌンガ・ギヒングワ! はコメントを受け付けていません report fromsoiltocup

ルワンダ人の友人と交わしたちょっと不思議な《土》の話。

一般的なルワンダ人に「ルワンダの土って豊かなの?それとも痩せてるの?」と尋ねると、「肥えてるよ!」「痩せてるよ!」という正反対の答えが返ってきます。
確かにルワンダ北部では驚くほど物なりのよい、豊かな地域もありますが、一方「千の丘の国」と呼ばれるどこまでも続く美しい丘の土は、多くの場合が崩れやすい痩せた土地。
だから、ルワンダ人でも答えはまちまちなのです。

わたしたちの団体が協働しているフイエ郡の土のことを、あるドライバーに尋ねたところ「Harapfuye(ハラプイェ:フイエの土は死んでるぜ)!」との答えが複雑
注;決して死んではいません、ルワンダジョークと信じています。

以前、熱意あふれるルワンダ人の農業技官エリファス君と農園を歩いていたとき、彼はフイエとニャマガベ(フイエの隣の郡)の土はなぜこんなに痩せているんだと怒っていました。その理由を尋ねたところ。

エリファス:知ってるか?古賀、ルワンダはナイルの源流なんだ。土の養分《インピングワ・ギヒングワ》は水と一緒に流れていってしまうんだよ。下流にあたるエジプトは昔すごく栄えただろ?(今も栄えてるよ!)あれは俺たちナイルの源流の国から土の養分がぜんぶエジプトに流れていったからなんだ!だから俺たちは貧しいんだ!

古賀:きっと昔のエジプト人はルワンダ人にありがとう!って言ってるね~

エリファス君:いやいや!水と《インピングワ・ギヒングワ》返せよ!

いつまでたっても不勉強な古賀に理事のMさんがマルクスの資本論にも土壌の話が出てくるんですねと教えてくれました。ざっくり言うと資本主義が発達すると、農産物が農村から都市部に商品として移動するため、土壌の養分となるはずの作物が元の畑に戻ってくることはないと

そういえば土の養分の移動ってあまり顧みられることがないですね。とても地味な活動ですが途上国の土の養分に貢献できる団体になりたい!エリファス君に「日本人よ、水と《インピングワ・ギヒングワ》返せよ!」って言われないように。

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